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ヒューマン・フィギュア―アーティストのためのポーズ集 (1979年)
によって 有峰書店
ヒューマン・フィギュア―アーティストのためのポーズ集 (1979年)を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
この本は、美術系の本をかなり出している有峰書店から出版された女性のヌードポーズ集で、1979年11月11日に初版が発行されました。私が持っているもの(アップしている画像の本)はその初版で、当時の価格は1600円でした。本の体裁はA4版ムセン綴じのペーパーバックで、総ページ数は144頁、全ページモノクロでカラーページはありません。本文ページは白色度の高いアート紙を使用しており、製版はグラビアではなく普通のオフセット版ですが、スクリーンの線数が非常に細かく(150L/Inch)、階調も滑らかなのでとても見やすくなっています。著者・編者については、奥付に「編集部」とあるだけで、特に画家などの監修を受けているわけではないようですが、美術系の本を多数出版している会社だけに、ポーズの付け方なども手慣れています。本書の内容は、大見出しを書き出すと以下のようになっています。1StandingPose&inAction2SittingPose3LayingPose見出しの通り、各章ごとに立ちポーズ、座りポーズ、寝ポーズの写真がページに1枚〜3枚掲載されており、ポーズの付け方はオーソドックスです。動きのあるポーズは、イン・アクションと言っても飛び跳ねている様子を撮影しているわけではなく、いわゆる「動勢」を感じさせるポーズ付けです。説明文などは一切なく、本の副題に「アーティストのためのポーズ集」とある通り、ひたすら写真を並べた構成です。掲載されている写真はすべて「スタジオ写真」で、左右からの他、上や正面などからもかなりフラットな光の当て方をしています。従って、特定の光源からの入射と、それによってできるハイライトと陰影あるいは影の関係を勉強したい、という方には向きません。登場するモデルさんは3人、この時代の日本人女性としては平均的な体形の方ばかりです。とはいえ、体脂肪の付き方などはそれぞれ異なっていますので、女性のフォルムを掴む練習のためには良い素材になっていると思います。ただ、この時代の美術書ではやむを得ないことなのですけれど、股間部が不自然にボカされており、恥骨から発する大腿部の筋肉の流れなどを正確に把握するのは困難です。いわゆる「前張り」を使うか、いっそ潔くビキニのショーツでも履いてくれている方が、絵描きにとっては有り難いのですが…。寝ポーズの一部が見開きにまたがっていたりして、やや見づらい部分もあるものの、この時代のポーズ集としては極めて良く纏まっており、星は普通に5つ付けて良いでしょう。ただ現在の古書市場に出ている、1万円近い価格には、疑問を感じざるを得ません。最近のいわゆる「マンガ同人向けポーズ集」でも、使えるものはかなり使えますから、コレクション的価値を求める人でもない限り、原価(1600円)以上を出して買う必要はないでしょう。
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